SS


a sugary snare
甘い罠



         
          Sound only U

                 ニールとアレルヤのHAPPY VALENTINE 
                        
プトレマイオス。ロックオンの個室。

 シュッ、タン。

「ロックオン。こんばんは」

「よう、アレルヤ。よく来たな。入れよ」

「あの、これ。チョコレート」

「え? ああ、今日バレンタインなんだ。俺に? うれしいな」

 ガタッ。

「あ・・・」

「キスくらいで赤くなるなよ。かわいいな」

 カサカサ。

「今年はビターなんだ」

「あ、だめでしたか?」

「いや、俺はあっさりしてるのが好きだから、別に。・・・ひとつ食えよ。うまいぜ」

「僕はいいです。甘いほうが好きだから」

 ぎゅ。むにゅ。チュ

「ん・・・ふ・・・あ、まい」

「ははっ。苦いチョコ甘くする方法なんていくらでもあるのさ」

 トン

「え?」

「さあ、チョコのお礼をしないとな」

「そんな。いいです。気持ちですから」

 チュ。

「どんな?どんな気持ち? 教えて?」

 ぺろ。ぎゅ。

 チュ。クチュ。 

「アレルヤ。キスが甘い。口の中が甘いぞ・・・お前、俺の部屋に来る前、どこにいた?」

「え・・・。へ、部屋だけど。僕の部屋から来たよ」

「ふうん」

 チュ。

 こり。かりり。


「ああ。・・・くすぐったい、よ」

「シャツの上から撫でてるだけだぜ。それとも誰かにさわられた、とか」

「男の僕の胸なんか、誰がさわるんですか・・・あっ」

 ススッ。

 かり。キュ。


「あ、ん」

「そうかな。俺は好きだけど。お前さん、エロい顔するし。・・・なんか、いい匂いするぜ」

「チョコレートかな? ボディソープ?」

「おっ。シャワー浴びてきたのか? でも、そんな清潔な匂いじゃないなあ」

 ぺろ。チュ。

 かりっ。ぐに、ぐに

「ああっ、ロック・・・オン」

「なに? アレルヤ、好きだろ。こうされるの。ちがう? ちがうなら、止めるけど」

「や・・・。好き。すきだけど」

 ぎゅむ。すりすり。

「ど、どこ、さわってるんですか」

「アレルヤ、いつもより、反応、早くね? もう、固くなってるぜ、こっち」

 カチャ。チチ、チチチ。

 するっ。

「う・・・冷たい」

「ああ。さっき、食堂から氷取って来たんだ。お前さんに冷たいもの作ってやろうと思ってさ。だか

ら、指先が冷えてんだよ。・・・だからさ、あっためて。お前の熱くなってるコレ、でさ」

「だって、ロックオンが、触るから」

「おいおい、俺のせいか。・・・じゃあ、止めるよ。俺はさわらない。代わりに」

 カタン。・・・カラン。ピチョン

 ・・・つるーっ。

「え?・・・つ、冷たいよ、ロックオン。それ氷じゃないか」

「そう。気持ちいいだろ。冷たくてさ」

「やだよ。冷たいし、濡れる」

「いいじゃねえか。濡れたって。・・・まあ、いろんな意味で、滴ったやつは、俺が舐めてやるよ」

 すとん。ぎゅっ。

 コシコシ。ピチャ。ぺろ。

 チュ。

「ああっ・・・それ、だめ、やめて、やめてください」

 つるん。

「はいはい。うるさいお口は氷でも舐めてなさい。・・・でも、こっちは熱いぜ。どんどん、溶けちま

う」

 ぱく。ジュル。ジュルリ。れろん。
 
 チュルッ、ジュルルッ


「お前さんの先っぽが、水で薄まって微妙な味がする」

 ガリッ。ごくん

「ん、んく。は、恥ずかしいこと、い、言わないで」

「あー。だめだよ、氷飲んじゃ。それじゃ、意味がない」

「ど、どうして。・・・ん、ううっ」

 チュ。チュク。

「だってさあ、アレルヤ。お前の口の中、酒臭いんだもの」

「えっ?」

 チュ、チュ。クチュリ

「バーボンかな? ウィスキーかな? ブランデー? どこで飲んできた?」

「酒なんか飲んでない」

「ふうん。酔ってるんじゃないのか。こんなに熱くなってるのに? 胸、敏感にして、前固くして、

よく言う」

 ガタッ。つぷ。ピチョ。

「やっ・・・なにっ。この体勢で片脚、持ち上げられたら倒れるよ。・・・つめた!」

 ガタタッ。ぎゅう。

「素直じゃないな。いつからそんな悪い子になったんだ、アレルヤは。悪い子には、お仕置きだな。

・・・おっと逃げようってしてもダメだぜ。もう、指、入れちまった。氷と一緒に」

「やっ、ロックオン。お願い、取って、取ってください。冷たいし、固くて、い、痛い」

 ブルッ。ぞくぞくっ。

「俺の部屋に来る前、どこにいた? 誰と酒飲んできた? トレミーの中で浮気とは、大胆だな、

アレルヤ」

「う、浮気だなんて、そんなこと、ない。絶対に」

「じゃあ、なんで、酒の匂いさせてんだ?」

「それは・・・」

「言えないのか」

 つぷう。ぐりっ

「や、やぁあ。ひっ・・・ひどいよ。ロックオン、やめて。冷たくて、感覚がなくなってくる」

 つつー。

 ピチャ。ピチョン。


「そうだよ。今頃気がついたの? 俺は酷い奴なんだよ。もっと入れてやろうか?氷が溶けたら、

おもらししたみたいに、床に水が溜まるかもな。このまま、そいつのとこ行って訴えれば? ロックオ

ンに、氷入れられて、しびれて濡れてますって。氷、溶かしてくださいって。熱くしてくださいって」

 ふるふるっ。ぞくぞくっ

 ・・・ピチョン

「はぅ・・・あ、ぁあ。・・・うう・・・お願い、ロックオン」

「アレルヤ、震えてる。冷たいの? 感じてるの? やらしいな。氷、落としちゃダメだぜ。しめてな

きゃ」

 チュ。クチュ。

「ふ・・・あん・・・はぁ」

「エロい顔しちゃって・・・。誰、かばってるんだ。こんな、酒臭くて、甘くて、やらしいキス、俺以

外の誰とするんだ? え?」

 チュ、チュ、チュク。クチュ。

 がくがくっ。

「誰も、ない。ロックオン、だけだよ。・・・うう、僕、もう」

「ん? 立ってられないのか」

 ぎゅっ。くんっ。

「酒の匂い、それと・・・コロン。女物の」

 つぷぷ。ぐぐう

 ピシャ。ピチャ。

「・・・だって、スメラギさんが・・・。つ、冷たい手で握らないでっ」

 ぎゅっ。とろ。ニチャ。

「はいはい。ミス・スメラギが?」

「僕が、部屋の前を通りかかったら、・・・今日は、VALENTINEだから、チョコ上げるわって」

「もらったのか。チョコ」

 ぐにっ。グチュ。つぷ。

「うん、僕のとロックオンのと二人分。・・・だめ、そんなにしないで」

「だって、アレルヤ、もう、あふれてる。・・・で?」

「ついでに持って行ってって。コロンの瓶を割ってしまって、後片付けしなくちゃならなくて、

掌が離せないからって。・・・ああ。耳、くすぐったいから」

 ぎゅ。チュ。

「だって、下はさわったら、やなんだろ。・・・それで、なんで酒臭いんだ」

「あ・・・ん、・・・嫌だったんだ。ロックオンが、僕以外の人のチョコを食べるのが。・・・

だから、食べた。全部ウィスキーボンボンで、お酒が入ってた」

「いくつ?」

「10個。・・・スメラギさんの部屋からロックオンの部屋に来るまでの間に全部食べたんだ」

「そうか。やきもち妬いたのか。かわいいな、アレルヤ。でも、やっぱり、お仕置きだな・・・・」

 きゅ。ぎゅ。ニチャ

「アレルヤ、お仕置きなのに感じてるのか。俺の指、ぬるぬるだぜ」

 ふるっ。ぎゅっ。

「あ、ふぁ、そこに、爪たてないで・・・どうして? どうして、お仕置きなの?」

「わかんねえ? ミス・スメラギから貰ったチョコの匂いのするキスなんて、俺は嫌だね。アレルヤ

にはさあ、俺の匂いさせてほしいんだよ」

 カチャ。ずるっ

「舐めて。今度は俺のを味わえよ」

「う、うん」

 すとん。チュ、ジュル。ジュチュ

「ふ・・・んん、んぐっ。んふっ」

「そう。上手だぜ。その括れたとこ、丁寧にしてくれよ。・・・お前の口、柔らかくて、熱くて、

気持ちいいぜ。全部、出来る?」

「ロックオン、無理言わないで。入り切れない」

 ジュ。ジュル。ジュルッ。ジュ、チュ

「根元のほう、指使えよ。・・・はっ・・・すげえいい。うまそうにするんだな。アレルヤ」

「んふぅ。だって、ロックオンのおいしい。青くて・・・逞しくて・・・ロックオンの臭いが、

する」

 れろ。ジュプッ。ジュプッ。

「はっ。たまんねえ・・・出していい? 」

「ふ・・んん」

 どぷっ。びゅるっ。ごくっ。

「アレルヤ。がんばったな」

 チュ

「う、うん。・・・あぁ、ロックオン、お願い・・・氷、取って。冷たいのが当たってて、僕、

変になりそう」

 チュ。チュク。

 つぷっ。チャプ

「だめ」

「どうして? まだ、怒ってるの? 僕、寒い」

 ブルッ。

 ぎゅ。すりすり

「プレゼント貰ったらちゃんと言わないと。あとでミスに会った時、俺はお礼が言えないだろ?ミスに

悪いし、俺もアレルヤも信用無くすぜ?」

「はい・・・。ごめんなさい」

「分かったなら、いいさ。さ、続きはベッドでしよう、な」

 トン。ファサッ

「アレルヤ。うつ伏せになって、尻あげろ・・・そうそう、いい子だ。よく見せて。奥まで、ちゃんと。

・・・かわいい」

 くくっ。ズリリッ。ヌポッ。

「ひあっ。な、なんかズルって。やん・・・ふぁ、あぁっ」

「うん。氷さ、そのままだとマズイから、スキンに入れてたんだ。・・・抜く時、感じちゃった?」

 クプッ。ぐっ、ぐりぐり。

「冷たくなっちまったなあ。今、あっためてやるよ。指で、いい? それともコッチ?」

 ぐいっ。ぬろん。ピトッ

「ろ・・・ロックオンのが、いいっ・・・お願い。熱く、してっ」

 トサッ。

 ぐっ。ギシッ。チュ。

「了解!・・・脚、開いて、楽にしな。・・・俺のが欲しかったのか。ここ、ひくひくしてるぜ」

 ヌチュ。・・・ズ、ズズッ。ズプッ。ズッ、ズッ、ズッ。

「はあっ・・・あぅ。・・・・熱い。堅くて、熱くて・・・ううん。どうにかなってしまう」

「ああ。絡みついてくる。奥までほしい、って言ってるみたいだぜ。アレルヤ」

 ギシッ、ギシッ。ぐぐっ。ズッ。ズチュッ

「はっ・・・すげ、しまる。・・・でもさ、忘れちゃだめだぜ。お前さんは、俺のもんだって。俺以外

の匂いさせたら、お仕置き、な」

 ズッ、グリッ、ズチュッ。パン。パンッ。

「んぁ。・・・ひっ、あぁあ・・・やあっ・・・あぁん」

「聞いてる? アレルヤ? 聞こえてないか」

 ※ 録音 終了 ※


                                      >了 2010/5/21

                           

                       

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